高齢の親と離れて暮らしていると健康面や防犯面で何かあったらどうしよう…と心配になる人も多いでしょう。
老人ホームなどの施設利用を検討する人もいますが、住み慣れた土地を離れたくないと言われたらどうすればいいか悩みますよね。
このように仕事や家庭の関係で親の様子を見に行く時間が作れない、高齢者の一人暮らしが心配といった場合におすすめなのが「見守りサービス」です。
本記事では高齢者におすすめの見守りサービスについていくつかご紹介し、サービスについて比較しましたので参考にしていただけると嬉しいです。
見守りサービスとは?
見守りサービスとは、離れて暮らす親または一人暮らしの高齢者の日常生活、健康状態を自分の代わりに確認し状況に応じてサポートするサービスです。
見守りサービスの種類は近年多様化しており様々なものがありますが、大きく分けて訪問による対面型見守りサービスとセンサーやカメラ機器等を使用した見守りサービスに分かれます。
見守りサービスの種類
①通報・駆けつけ型の複合的見守りサービス
現在、通報・駆けつけ型の見守りサービスは警備会社によるものが主流です。カメラやセンサーによる365日24時間の見守りが可能で、異常を感知した時などの緊急時にスタッフが自宅まで駆けつけて安否確認をしてくれます。警備会社ならではでの見守りの安心感と防犯面まで手厚いサポートができる複合型サービスです。
緊急時の通報もボタン押すだけの簡単操作で行えるのでお年寄りにも安心です。オプションサービスも豊富でライフスタイルに合ったものをカスタマイズすることが出来ます。サービス内容は各社様々ですが防犯面から健康相談まで手厚くサポートできることが警備会社の見守りサービスを選ぶ最大のメリットです。
但し、導入にはデバイスの接続に大掛かりな準備が必要になり高額になる可能性が高いこと、オプション等でランニングコストが上がる可能性があることがデメリットです。
②宅配・訪問型の見守りサービス
宅配・訪問型の見守りサービスは、サービス提供会社のスタッフが定期的に自宅を訪問し、安否確認を行うサービスです。訪問時に高齢者の相談を受けたり、食事の摂取状況を確認して記録に残します。また定期的な訪問で話し相手となり孤独感を軽減できる点はメリットですが、緊急時の対応が難しいことや、訪問するスタッフは介護や医療の専門家ではない為、変化に気づきにくいことがデメリットです。
③センサー・カメラ型見守りサービス
高齢者の自宅に家の中の動きを感知するセンサーやカメラを設置して変化がないか見守るサービスです。これにより遠隔地から状況を確認することができ24時間365日体制での見守りが可能ですが、プライバシーの観点からカメラ設置に抵抗感じること人もいるでしょう。また動物を飼っている場合は、人と動物どちらにセンサーが反応しているかわからないためセンサー単独の設置はあまり意味がないでしょう。
④アプリやGPS利用型見守りサービス
スマートフォンなどのデバイスのアプリを使っての状況確認や位置情報の共有を行い離れた家族の健康状況の把握や安否確認を行うサービスです。
⑤オートメールやオート電話による見守りサービス
登録したアドレスまたは電話番号に決まった時間に通知があり、メールや自動音声による健康状況や安否確認を行うサービスです。質問内容に返信または選択回答するだけなので高齢者でも容易に利用することが可能です。
見守りサービスを選ぶポイント
このように様々な見守り方法がありますが、見守りサービスを選ぶうえで一番大切なポイントは「もしも」の時に駆けつけられる人がいるかいないかです。
駆けつけ時間の目安としては、例えば警備会社の駆けつけ時間は「通報から25分以内に現場へ到着すること」となっているため、25分以内に駆けつけられる人がいるかどうかを判断基準にをすると良いでしょう。
「もしも」の時に駆けつけられる人がいない→「通報・駆けつけ型」の複合見守りサービス
自分に何かあったときに緊急通報してく入れる人や駆けつけてくれる家族や知人が誰もいない一人暮らしの高齢者の場合には、警備会社が提供する24時間監視付の「駆けつけサービス」一択になるでしょう。
自身で通報することが出来ない状況でもカメラやセンサーで異常を感知して駆けつけてもらえることが最大の魅力です。
そのほかのサービスと比べて導入費用やランニングコストはかかりますが、見守りサービス以外にも火災や空き巣などのトラブルに対応しているため一人暮らしの高齢者にとっては安心です。
「もしも」の時に駆けつけられる人がいる→ツール活用型のセルフ見守り
自分に何かあったときに緊急通報してく入れる人や駆けつけてくれる家族や知人が周囲にいる場合は、費用を抑えて複合型サポートと同様の見守り環境を整えることは可能です。
状況に合わせて必要なデバイス機器を利用して、異常に気付ける環境を作ることで緊急時に本人に代わって通報したりや駆けつけられるようにできます。
「通報・駆けつけ型」の複合見守りサービス比較
「通報・駆けつけ型」の複合見守りサービスの多くは緊急時の駆けつけにノウハウのある警備会社がサービスを提供しています。
代表的な警備会社と見守りサービスは以下のとおりです。
- セコム ホームセキュリティ 親の見守りプラン
- HOME ALSOK みまもりサポート
- 関電SOS ホームセキュリティ
- セントラル警備保障 見守りハピネス
- 全日警 HAPPY GUARDみまもりプラン
初期費用に工事費がかかりますが、大手警備会社の見守りサービスを導入すれば、センサー及びカメラによる感知で24時間365日監視対応が可能で緊急時にボタン一つでスタッフが自宅に駆けつけてくれます。
「もしも」のとき自身で通報できない状況でも異常を感知して駆けつけてもらえたり、ボタンを押すだけや握るだけで通報できるといった簡単操作で高齢者の方にも扱いやすく設計されてるのもポイントですが、各社どんな特徴があるか比較してみました。
商品 | 特徴 | レンタル価格 (月額) | 評価 |
---|---|---|---|
セコム/親の見守りプラン | 高齢者にも安心の簡単操作で緊急通報が可能 最新機器を使用した見守りサービスやオプションが豊富で幅広いニーズに対応 緊急拠点が最多 防犯サービスが必須 | 4,840円~ (税込) | |
HOME ALSOKみまもりサポート | 価格が良心的 オプション数も豊富で幅広いニーズに対応 高齢者にも安心の簡単操作で緊急通報が可能 24時間いつでも相談できるヘルスケアサービスがある 防犯サービスは含まれない | 2,750円~ (税込) | |
関電SOS/ホームセキュリティ | 関西電力契約者はポイントサービス有 スマホやパソコンから遠隔操作も可能 キャンペーン等で契約開始数か月は費用が抑えられる 関西地域限定のサービス 防犯サービスが必須 | 5,940円~ (税込) | |
セントラル警備保障/見守りハピネス | 見守りに特化したサービス展開 タッチパネルのコントローラーで直観的に操作可能 防犯サービスは含まれない | 3,080円~ (税込) | |
全日警/HAPPY GUARDみまもりプラン | 緊急時と一定時間に動きが無い場合に駆け付け 日常生活のサポートサービスあり オプションが限られる コントローラーが高齢者の向きではない | 3,993円~ (税込) |
※この記事は広告を目的としたものではありません。
一戸建ての場合は… 不法侵入のリスクが高い戸建て住宅には防犯面で充実しているセコムがお勧めです。
マンションの場合は… すでにセキュリティ対策が施されているため、必要に応じて防犯サービスを選択できるアルソックがお勧めです。
ツール活用型セルフ見守りの環境作り
もしもの時に駆けつけることが出来る家族や知人がいる場合は、自分達で環境を整えることで見守りのランニングコストを抑えられます。
スマートウォッチを利用する
駆けつけ見守りサービスにも利用されていますが、アップルウォッチやアンドロイド端末には衝撃による緊急通報機能が付いているものがあります。常に身に着ける必要はありますが発作で倒れた場合にも自動的に通報されるので安心です。
既往歴や常用している薬をあらかじめ入力しておくと、緊急通報時に救急隊に共有することもできますし、ヘルスケアアプリをファミリー設定をすることで、離れて暮らす親の健康状態の把握も遠隔で行えます。
アプリを活用した見守り対策はこれからどんどん進化するでしょう。しかしスマートフォンなど機械の操作に不慣れな高齢者の場合、自分で設置したり環境を整えるのは困難です。そのため直観的に操作できるデバイスを準備したり、代わりに設置や操作をして使い方を教えるなどのサポートが必要にあります。
カメラを設置して生活状況をモニターする
自分でリビングや玄関にカメラを設置して動向をモニターすることで緊急時に通報することが出来ます。
この方法は見守る側は安心かもしれませんが、見守られる側はプライバシーの観点から抵抗されることがありますので、導入する際はよく相談してからにしましょう。
センサー付き電球や乾電池を利用する
月額料金はかかりますが、見守り乾電池や見守りライトなどのサービスを利用して普段の行動を確認します。
例えば見守り乾電池はよく使っている寝室のリモコン、テレビのリモコン、エアコンのリモコン等に専用の電池を入れて利用します。専用アプリを使い電源の有無で日常の動向をチェックして、普段と違う動きや異変に気付きやすくなります。
セルフで見守り環境を整えることができても、実際にそのデバイスや機能を本人が利用することが出来るのか考える必要があります。いざというときに操作方法がわからない、通報や連絡が出来ないということは避けなければなりません。
まとめ
これまで離れて暮らす親の安全や安心を考えるなら、「もしも」の時に駆けつけることが出来る見守り環境を整えることがとても重要だとお話してきました。
筆者としては、住まいや体調、ライフスタイルを考慮して見守り環境を整えて、何かあったときにすぐに駆けつけられる人がいる状態であれば、見守られる本人が「電話の発信ボタンを押す」「通報する」という動作さえ出来れば安否確認に駆けつけることができるので、必ずしも駆けつけ型の見守りサービスを利用する必要はないと考えます。
しかし、もしもの時に駆けつけられる人がいない場合には、緊急時ボタン一つでスタッフが駆けつけて安否確認をしてくれる「通報・駆けつけ型」の見守りサービスを利用することをおすすめします。
このサービスを利用することで日々の健康状態の相談から防犯対策を含む充実した見守りサポートを受けられます。
防犯や見守りにどこまでのサポートが必要かは各家庭によって様々ですが、通報したらすぐに駆けつけてくれるというサービスは離れていても安心して暮らせる環境作りとして利用する価値があるでしょう。